事例紹介
TQSPassport Reception 導入事例 「キオクシア岩手株式会社様」
訪問者受付管理システム「TQSPassport Reception」の導入により 入退出時の本人確認や持込み品管理を素早く確実に実施
導入ソリューション:訪問者受付管理システム「TQSPassport Reception」
キオクシア岩手株式会社は、キオクシア株式会社のグループ会社として2017年12月に設立されたフラッシュメモリの製造会社。 2020年の稼働開始に向け、2018年7月より建設を開始している。
構内で働く装置メーカーなどの技術作業員の入退出をスムーズに行う受付システムを構築した。
課題
一日に1,000人近くにおよぶ来訪者に対して、個人別の入退館管理と持込み品の個品管理という高度なセキュリティと、使いやすく迅速な入退館管理を両立する必要があった。
解決
- 正確な訪問者管理、持込み品管理を徹底し、高セキュリティを実現!
- 受付待ち時間 30%短縮実現!
- 来訪者数、来訪する時間帯等があらかじめ把握できるため、受付スタッフの適切な配置が実現!
TQSPassport Reception 導入の背景
工場へのスピーディな入退出、持込み禁止品管理のために、高セキュリティかつユーザビリティの高いシステムが求められた
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入場・退出時の確実な本人確認
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持込み・持ち出し品※ の確実な管理
※PC、USBメモリなどの記憶媒体、ICレコーダーなど
フラッシュメモリの製造工場では、装置メーカーの技術作業員や設備装置間の電気・ガス配管などを担当する工事スタッフが数多く働いている。工場では重要な機密情報を多く扱っているため、誰が工場に入場し、情報漏えいにつながる機器を持ち込んでいないかを管理する必要がある。
しかし、多くの来訪者が集中する始業時などには、受付での待ち時間の長さが課題となっていた。そのため持込み品の管理などのセキュリティを確保しながら、受付の時間を短縮することが求められていた。
TQSPassport Reception 導入の経緯
高レベルの入退出管理と持込み品管理を実現して、情報漏えい対策を徹底するために
オフィスビルへの来訪者は面会を前提としているため、訪れたゲストが本人であるのかは面談者が確認できる。訪問者を受付するだけの製品は多くの企業から販売されているが、キオクシア岩手株式会社のニーズにぴったりとマッチしたシステムは存在しなかった。
なぜなら、1,000名近くの来訪者が工場内で作業をする環境では、誰がどの会社から来た作業員なのかを確実に把握するのは困難であり、スマートフォンやUSBなどの記憶媒体による情報漏えいを防止するため、持込み品の管理も必須だからだ。
「誰が来ているのか、情報漏えいにつながる機器を不正に持ち込んでいないか、日々受付で確認する必要があります。この確認作業が短時間にできて、さらに持込み品を確実に把握でき、加えて退出時にも同様の確認を行うために、既存の訪問者受付管理システムをカスタマイズする必要がありました」(加藤氏)。
システムの仕様検討から試験操業開始までの期間は8か月。短期間でシステムを作り上げる必要があった。
同社は複数のシステム会社に相談を持ちかけた。
「カスタマイズに対応できるところは数社ありました。期限内に開発を完了できること、受付管理のデータを弊社のサーバーで扱えることが決め手となり、東芝情報システムの提案を採用しました。開発体制をしっかりと示してくれたことも信頼につながりました」(安戸氏)。
「私たちの工場で働く装置メーカーの皆さんは、キオクシア株式会社の四日市工場にも関わる方が多く、弊社の社員も四日市工場で勤務することもあります。訪問者管理については四日市工場にも同様の課題があるため、今回導入する訪問者受付管理システムを四日市工場にも取り入れる計画でした。ところが訪問者情報の管理方法の問題から、仕様を変更する必要が出てきてしまいました。すでに開発は始まっていましたが、柔軟に対応してもらえました」(加藤氏)。
2019年5月、岩手工場の試験操業開始を前に、訪問者受付管理システム「TQSPassport Reception」の導入が完了した。
TQSPassport Reception の導入効果
受付対応時間を30%短縮
来訪者の登録は複数名を一括で登録できる仕組みとした。できるだけ従業員や来訪者の負荷が少なく、かつセキュリティを担保できる手順や仕組みを検討した結果だ。
「来訪者自身に登録してもらうシステムも検討しましたが、セキュリティ上の問題がクリアにならないため、来訪者からのメールをもとに社員が登録する仕組みとしました。また、個人情報を扱うことになるので、GDPR等の個人情報管理規則への対応も図りました。今回の訪問者受付管理システムの導入により、来訪者に対する受付での対応時間は約30%短縮されています」(安戸氏)。
操作方法も直感的な操作が行えるよう工夫されていることもあり、初めてでも操作しやすいと評判も上々。正確な訪問者管理、持込み品の適性な管理が実現している。来訪者の数、来訪する時間帯などがあらかじめ把握できるため、受付にあたるスタッフの適切な配置も可能となっている。
「2020年から稼働開始予定のキオクシア岩手工場は、キオクシアグループでは最大規模の製造棟です。これまで以上に多くの来訪者が集まり工場内で作業をすることになります。その時にはこのシステムが真価を発揮すると期待しています」(加藤氏)。
訪問者受付管理システム「TQSPassport Reception」により、徹底したセキュリティを図る企業姿勢は、そのまま製品への信頼性、企業イメージの向上へと結びつくことだろう。
TQSPassport Reception 運用開始時の工夫と今後の活用
受付システムへのタブレット導入、災害時の安否確認も視野に
同社は、操作や手続きの習熟を図るために社内向け、社外向けの説明会を実施した。加えて操作マニュアルを見やすい位置に掲示するなど、システムのポテンシャルを十分に発揮する環境を整えた。
「工場の本格稼働によって来訪者が増えるため、タブレット端末で必要事項の記入を済ませるなど、受付システムの効率化も検討しています」(安戸氏)。
同社は、空港の保安検査場同様のX線検査を退出時に行うなど、持込み品の管理を徹底している。それだけでも国内トップレベルの高度なセキュリティを確保しているが、免許証等によって行っている本人確認を、工場内のフラッパーゲート通過時に生体認証を活用することで強化する構想もあるという。さらに、「TQSPassport Reception」を災害時の安否確認に応用することも検討している。
「今回導入したシステムでは、セキュリティカードによって各所のゲートを通過します。この情報をもとに誰がどのエリアにいるのかがわかるので、災害時に指定の避難場所に移動できているか、建屋のどこかに残ったままなのかをスピーディに把握でき、救助要請もできます。同じ敷地内で働いて頂いているのですから、従業員はもとより、多くの来訪者の皆さんの安全確保も一括して行っていきたいと考えます」(加藤氏)。
顧客情報
商号 | キオクシア岩手株式会社 |
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所在地 | 岩手県北上市北工業団地6番6号 |
設立 | 2017年(平成29年)12月25日 |
資本金 | 1,000 万円 |
事業内容 | フラッシュメモリの製造 |
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