事例紹介
CoPaTis 導入事例 「大阪紙器工業株式会社様」
段ボール製造業に特化したシステムの導入で生産効率大幅アップ!
導入ソリューション:段ボール製造業専用 総合基幹システム 「CoPaTis®」
大阪紙器工業株式会社は、段ボールケース・シートの設計・製造・販売までを一貫して手掛ける段ボール製造メーカーである。 段ボール製品は、注文を受けてから製品を出荷するまでの期間が非常に短く、在庫もほぼ持たないことから、受注から製造、出荷までをいかに効率良く、スピーディーに進めるかが鍵となる。 これを実現するために、同社は早くからシステムによる効率化に積極的に取り組み、「CoPaTis」導入により製販在の見える化と属人化の解消を実現した。
課題
受注データが生産計画に反映されてなく全て手作業であったため、手間と時間が膨大にかかっていた。
解決
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物流まで考えた出荷ベースでの計画策定でコスト削減を実現
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受注データをもとに出荷予定日から所要日数を逆算、生産計画の精度アップ
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多品種、小ロット、短納期の生産に対応
CoPaTis 導入の経緯
大阪紙器工業株式会社では、もともと受注管理と生産計画をシステム化していた。 しかし、そのシステムが生産管理工程の業務すべてを網羅できていないことが原因で、受注生産管理にいくつかの重大な問題を抱えていた。
システムの老朽化に伴い、それらの問題を解決するべく、新システムの検討を開始したという。
「新システムを検討するにあたって、私たちが会員となっている大阪商工会議所へ相談したところ、東芝情報システムの CoPaTis というパッケージシステムの紹介を受けました。」
と話すのは大阪紙器工業株式会社の代表取締役社長の平田 顕 氏。
製販在の見える化によるメリット
システムの説明を受け、次のような点に魅力を感じたという。
「CoPaTis の物流まで考えた出荷ベースでの計画という仕組みに魅力を感じました。
段ボール製造業では原紙購入と輸送にかかるコストが大きい。 原紙の仕入れに関しては、先の製造予定が把握できれば手配がしやすくなります。 同様に、輸送についても先の出荷量が見えると輸送車両の手配がしやすい。
やはり、 "先が見える" ということが当社にとって非常に有効であり、CoPaTis で見える化が実現することはメリットが大きいと感じました。」
また、旧システムにはさまざまな問題があったと平田氏は振り返る。
「当時のシステムは受注データが生産計画に反映されていませんでした。 まず、印刷した紙の受注伝票をまとめ、そこから生産計画を立てていましたが、全て手作業であったため、手間と時間が膨大にかかり大変でした。
その点、CoPaTis は入力した受注データをもとに出荷予定日から逆算した生産計画を管理できるので、より高い精度で生産計画を立てることが期待できました。
また、最近ではお客様からの注文も小ロット、多オーダー化してきている上、短期かつ時間指定の納品が多い。 そういった状況にも CoPaTis なら対応できると感じました。」
IT ベンダー選定時の安心感
さらに、後々のシステムバージョンアップにおける懸念も CoPaTis が Windows ベースである、ということで払拭されたという。
「基幹システムは、一旦、導入すると数年にわたり使用するものです。 以前、基幹システムの切り替えを依頼したシステム会社が、新規システム構築中に倒産したという苦い経験もあり、すでにでき上がっているパッケージベースでのシステム導入を前提に考えていました。
また、その経験から、次にシステム導入を依頼する会社は企業として安心感のある会社に、とも考えていました。
その点でも CoPaTis はパッケージベースでのシステムであったこと、CoPaTis を提供している東芝情報システムが東芝グループのシステム会社であるということで、非常に安心感がありました。」
と平田氏。
CoPaTis の導入効果
タイムリーに状況を数値化 見える化で業務効率化を実現
今回の導入の効果について、生産計画をメインで担当している業務グループリーダーの内生蔵氏は次のように説明する。
「今までは受注した商品を1点1点把握する為に伝票を見て覚える作業に時間がかかっていました。 更に追加や変更が多いと残業時間が長くなることもしばしばでした。」
CoPaTis 導入前は月平均60~70時間の残業があったが、CoPaTis 導入後は残業をほぼゼロにすることができたという。
「CoPaTis 導入によりタイムリーに状況が数値化され可視化されるようになることで、現場の状況を都度確認する必要が無くなり、思い通りに素早い対応がとれるようになりました。 結果的に残業時間を格段に減らすことができたのです。」
業務の属人化を解消
さらに社員の人材育成の面でも効果があったという。
「CoPaTis 導入前は業務が属人化し、経験を頼りに生産計画を立てている状態でした。
そのため、新たに人員を配置しても業務が身につくまで長い時間を要していましたが、CoPaTis 導入後はリアルタイムに入ってくる受注データをもとに経験が浅い担当者でも業務を引き継ぐことができ、業務習得の時間がかからなくなりました。」
と内生蔵氏。
社員の意識改革が促進されコスト意識が向上
生産部ゼネラルマネージャーである塚田氏は、CoPaTis の導入によって社員の意識も変わってきたという。
「CoPaTis では目標とするべき計画値がキッチリ出てくるので、それを達成する為の意識が高くなりました。
例えば製造工程で欠品が出た時に、今までは自分の部署の工程のことだけ考えて動いていましたが、前後の工程を担当する部署のことも考えて動くように改善され、業務の繋がりができました。」
その後も現場の意識改革は続いた。
「日々の予定だけでなく、先の生産状況が見えるようになったことで、作業者に気持ちの余裕が生まれ、品質やコスト意識が格段に向上しました。
また受注産業だからと諦めていた仕事量の平準化を実現することも出来たのです。
対前年比の数字など、あらゆる数字が見えることによって、最適な状態へ近づける行動も起こせるようになったことは非常に良い効果でした。 経営層だけではなく現場の社員が CoPaTis で出てきた数字を見て自発的に "こうしないとダメだ" という意識を持てるようになってきたのです。」
今後の活用
「不良品ゼロ」を目指して
「製造業では不良品ゼロを目指さなければいけません。 そこに甘えがあるとどうしても不良品の数が増えてしまう。
不良品が出た場合、その根本的な原因が何なのか? それを無くすための対策は? ということを考えて実行していかなければならないと思っています。 それを考えるベースに CoPaTis のデータを活用していきたいのです。
そして、更なる業務改善、生産性向上、売上向上を目指していきたいと考えています。」
と、CoPaTis を活用して、より高い目標の達成への取り組みをしていくと述べた。
システム概要
段ボール製造業向け総合基幹システム CoPaTis (Corrugated Paper Total information system) は、段ボール製造業における、受注から貼合・製函・現場端末・在庫・出荷までを一元管理する、統合型基幹システムです。
顧客情報
商号 | 大阪紙器工業株式会社 |
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本社 | 大阪府高槻市宮田町1丁目3番2号 |
創業 | 昭和3年10月 |
代表者 | 代表取締役社長 平田 顕 |
資本金 | 1,500万円 |
従業員数 | 50人 |
事業内容 | 段ボール・紙器・紙加工品 各種包装資材・機器の設計、製造及び販売 |
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導入プロダクト |
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本記事は、2016年11月に取材した内容をもとに構成しています。 記事内における組織名、役職などは取材時のものです。
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